サーバー移転の際に役立つ「hosts ファイル」でウェブサイトの動作確認する方法!
2020/04/25
レンタルサーバー移転する際にウェブサイトの動作確認する方法
- サーバーの容量が一杯になってきた。
- ウェブサイトのリクエスト数が多くなり、負荷でサーバーダウンが起きる。
- 高性能レンタルサーバーへ変更し、ウェブサイトの表示速度を上げたい。
- ホームページ制作会社が変わり、サーバーを移転する。
- 料金を見直して、同程度スペックで割安なレンタルサーバーへ移りたい。
いろいろな理由でレンタルサーバーを移転する必要が出た場合に、移転してからウェブサイトを構築するのは、移行のための空白の時間が出来てしまい勿体無いですね。
ウェブサイトの構築中に「空のHTMLファイル」や「準備中やメンテナンス中のHTMLファイル」を表示させておくのは、来訪者の直帰率を上げてしまいます。
移転先のレンタルサーバーであらかじめウェブサイトを構築しておき、完全に準備が整った状態でネームサーバーを切り替えて、スムーズに移行したいと思います。
サーバーの移転に伴い、「ホームページが表示されない期間の発生」を防ぐ必要があります。
既存のホームページやメールを停止させずに今まで通り利用できるようにしておくことがポイントです。
移転先レンタルサーバーで前もってウェブサイトを構築
事前に「運用中レンタルサーバー」から「移転先レンタルサーバー」へウェブサイトのデータをコピーします。
コピーしてお引っ越しする場合に方法はいくつかありますが、どの方法を採用した場合でも、移転先レンタルサーバーでコピー構築したウェブサイトの動作や表示に問題がないかをチェックしたいはずです。
動作確認方法は、2パターンあります。
動作確認URL
レンタルサーバーによっては、動作確認URLが用意されていることがあります。
※エックスサーバー提供(Xserver,wpX,x2,sixcore)、ネットオウル提供(ウェブクロウ,ミニバード,ファイアバード,クローバー)などが対応しています。
しかし、WordPressを使っている場合には、動作確認URLがうまく機能しない場合があります。
動作確認URLの機能では、 WordPress等の一部プログラム(※)では正常に確認できない場合があります。
CMSご利用の場合は、hostsファイルを編集して確認してください。
※設定URLにてリンクを生成する動的サイトや、設定ドメインへのリダイレクトを行うCMSプログラム等
hostsファイル
hosts(ホスツ)ファイルは、どのパソコンにも存在します。
hostsを編集すると、移転先のサーバー・ドメインをブラウザで開き、確認できます。
この方法がサーバー移転前のWordPressを動作確認をする上で最適だと思います。
メモ帳でhostsファイルを開く
ローカルディスク(C:)>Windows>System32>drivers>etc>hosts
C:\Windows\System32\drivers\etc
Windows10/windows7では、上記の「C:\Windows~」をコピーし、エクスプローラーを開きます。フォルダディレクトリ欄にそのまま貼り付けて、Enter
このフォルダ内のhostsをメモ帳で開くのですが、普通に開いても保存できません。
管理者権限でメモ帳を開くため、左下のスタートメニューから【Windows アクセサリ】>【メモ帳】を右クリック。
【その他】>【管理者として実行】を選択します。
C:\Windows\System32\drivers\etc
メモ帳の【ファイル】から【開く】。
「C:\Windows~」をコピーし、フォルダディレクトリ欄にそのまま貼り付けて、Enterすると、右下のファイル形式が【テキスト文書(*.txt)】になっていると、何も表示されないので、ドロップダウンで【すべてのファイル(*.*)】に変更します。
表示されたら、hostsを開きます。
と、ここまでの手順が
- スタートメニューからメモ帳を探す。
- メモ帳を右クリックして、管理者として実行する。
- メモ帳のファイル形式を「すべてのファイル」に変更する。
- hostsファイルがあるフォルダを開く。
と、移転先サーバーの動作確認する際に開いて修正し、また現在運用中のサーバーに戻すことも多々あります。
いちいち上記の手順を繰り返すのは面倒ですので、
スーパーショートカットを紹介します。
Win + r
ファイル名を指定して実行が表示されるので、以下のコマンドをコピーし貼り付けます。
powershell -NoProfile -ExecutionPolicy unrestricted -Command "start notepad C:\Windows\System32\drivers\etc\hosts -verb runas"
【OK】をクリック。
「このアプリがデバイスに変更を加えることを許可しますか?」のダイアログボックスが表示されるので、
【はい】で開けます。
情報源:管理者権限でメモ帳を開いてhostsを編集するコマンド
動作確認出来るように、hostsファイルを編集
管理者権限でhostsファイルを開いたら、一番下の行に追記します。
必要な情報は、動作確認するレンタルサーバーの「IPアドレス」と「独自ドメイン名」です。
移転先サーバーに現在運用中のサーバーと同じドメインを追加すると、ドメイン名のルートディレクトリが用意されています。そのルートディレクトリを参照するため「IPアドレス」と「独自ドメイン名」をhostsファイルへ書き込みます。
Xserverの場合は、「サーバーパネル」から、アカウントの「サーバー情報」で、IPアドレスがわかります。
xxx.xxx.xxx.xxx example.com
上記のように、「IPアドレス+半角スペース+ドメイン名」のように書き込み、ドメイン名は、http://は必要ありません。
上書き保存で完了です。
hostsファイルを変更し反映されるまでの時間は、ブラウザキャッシュやサーバーキャッシュによって違うと思いますが、私の場合5分程度かかりました。少し間を置いてスーパーリロードしてみて下さい。
また、運用中サーバーと移転先サーバーでウェブサイトが全く同様の構成になっている場合、切り替わったか分かりにくいです。「移転先サーバーで運用中サーバーには無い記事を下書きで書いておく」「管理者アカウントの名前を変えておく」などしておくと、ひと目でサーバーが切り替わったことがわかります。
運用中サーバーに表示を戻したい時には、
#xxx.xxx.xxx.xxx example.com
IPアドレスの前にコメントアウトの#を記入し、上書き保存すると、同様に数分で反映されます。
こうしておくと、また移転先サーバーへ表示を戻す時に、#を消して上書き保存するだけになるので簡単ですね。
まとめ
- 移転先サーバーでWordPressの動作確認するには、hostsファイルを使う方法がある。
- Win + rで「ファイル名を指定して実行」を開き、
powershell -NoProfile -ExecutionPolicy unrestricted -Command "start notepad C:\Windows\System32\drivers\etc\hosts -verb runas"
をペーストで、hostsファイルを管理者としてメモ帳で開ける。
- hostsファイルを上書き保存し、表示に反映するまでには数分かかる。
- サーバーが切り替わったことが分かるように、目印を付けておく。
- 表示を元に戻すときは、#でコメントアウトして上書き保存。
移転先サーバーのWordPress構築とウェブサイトが完成したら、ドメインのネームサーバーを移転先サーバーへ切り替えて完了です。