ブログ記事の正しい引用を考察|WordPressブロガー必見
2020/04/25
ブログ記事を書くとき、参考にした外部サイトの一部を引用することがあると思います。
「著作権法を理解して、正しく引用できていますか?」
記事の引用について、著作権法第32条と著作権法第48条を見てみると、 第32条「公表された著作物は、引用して利用することができる。この場合において、その引用は、公正な慣行に合致するものであり、かつ、報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内で行なわれるものでなければならない。」 第48条「第32条の規定により著作物を複製する場合、著作物の出所を利用の態様に応じ合理的と認められる方法及び程度により、明示しなければならない。 」 とあります。
ブログ記事の引用について考察
引用をインターネット上の記事に当てはめると、
- 公表された著作物であり、引用することが出来る。
- 文章を勝手に改変してはならない。
- 引用文だと閲覧者に分かりやすくする。(引用符-ダブルコーテーションを表示し囲むなど)
- 出所である記事のリンク先URLとタイトルを見やすく記載する。
- 自身の文章を書く上で、引用しないと成り立たない。
- 自身の文章がメインとなっていること。
以上のような条件が必須です。ただ、すべてではありせん。 引用とパクリ(犯罪)の境界線は曖昧ですが、記事コンテンツの半分を超えたら盗作になり得ます。 1/3 は超えないようにしたいですね。
著作権を侵害するとどうなるかは、2016年11月29日に発覚したDeNAの「キュレーションサイトWELQなどの記事非公開」の件を見ると分かります。
著作権侵害でまとめサイトが非公開に
まとめサイトであるDeNAの「welq/Find Travel/CAFY/iemo/GOIN/UpIn/cuta/JOOY/PUUL/MERY」が記事を非公開にしました。 根拠のない記事や引用の範囲を超えた盗作があると指摘を受け、このような事態になったようです。 続いて、リクルートホールディングスの「ギャザリー」、サイバーエージェントの「Spotlight」も記事を非公開にしています。
著作権侵害は犯罪で、損害賠償の請求などがあります。
ブログ記事で正しく引用する方法 – WordPress編
検索エンジンのクローラーに対しても引用文だと分かるようにしなくてはなりません。 SEO的にそのときは大丈夫であっても、常に検索アルゴリズムはアップデートしているので、いつ類似コンテンツと認識されて、ペナルティーを受けるかは分かりません。
WordPressユーザーなら、便利な方法があります。
引用タグを挿入
引用文には、blockquoteタグ,qタグ、citeタグが使用できます。
最もスタンダードなblockquoteをWordPressで挿入するには、 テキストエディタなら、b-quoteをクリックで挿入できます。
ビジュアルエディタなら、ダブルコーテーション(引用符)をクリックで挿入できます。
blockquoteは、divのように要素を囲むような形で使用します。
引用文
- 項目
- 項目
情報源:引用元リンク
blockquoteの下には、引用元リンクを見やすい大きさで表示します。
【Press This】で引用を素早くかんたんに
WordPressのブックマークレット【Press This】は、引用を手軽に行うことが出来る便利ツールです。
WordPressの管理画面から【ツール】>【利用可能なツール】を開くと、
【Press This】があります。
【Press This】をブックマークツールバーへドラッグするか、
Press Thisの横にあるクリップボードのアイコンをクリックすると、コードが表示されるのでコピーし、新しいブックマークを開いて、URLの欄にペーストします。
あとは、引用したいブログ記事を開いた状態で、抜粋する文章を選択範囲に指定し、ブックマークに入れたPress Thisをクリックします。
下の画像のようにウェブページを開いて、抜粋したい箇所を選択範囲で指定。
必要最低限の抜粋にして、自身の書いた文章に対して引用の比率が多くならないように注意しましょう。
Press Thisをクリック。
管理画面のようなエディタが起動します。
すでに、選択範囲で指定した文章がblockquoteタグに囲まれた状態になっており、情報源としてのリンクも挿入されています。
情報源のリンクに【target=”_blank”】が無いので追記しましょう。新しいタブで開かないと、外部ページへ移動し戻って来ません。
この本文を書いているブログ記事へコピペすると、素早く決まったフォーマットで引用出来ます。
Press This の注意点
しかし、代表的な無料ブログサービスであるFC2ブログ、Ameba(アメーバブログ)、livedoor(ライブドアブログ)、Hatena(はてなブログ)などで書かれた記事を引用したいときに、Press Thisを使用しても選択範囲を指定し取り込むことが出来なかったり、メタディスクリプションのみしか取り込めなかったりして対応していないサイトもある。
その場合には、通常通り文章をコピーして、正しくHTMLを記述しましょう。
ピンバック機能
WordPressにはPingback(ピンバック)という機能が標準装備されています。
外部のWordPressやMovable Typeなどのリンクが記事内にあると、リンクを貼ったことを相手のコメント欄へお知らせ・自動通知することが出来ます。
送信する項目は、コチラのブログ記事タイトル、リンクURL、リンクテキストです。
ピンバックによるメール通知内容
私のブログ「WPの」でも、以下のようにピンバックが送られてくることがあります。
Eメールのタイトルは、
【[fusion_builder_container hundred_percent=”yes” overflow=”visible”][fusion_builder_row][fusion_builder_column type=”1_1″ background_position=”left top” background_color=”” border_size=”” border_color=”” border_style=”solid” spacing=”yes” background_image=”” background_repeat=”no-repeat” padding=”” margin_top=”0px” margin_bottom=”0px” class=”” id=”” animation_type=”” animation_speed=”0.3″ animation_direction=”left” hide_on_mobile=”no” center_content=”no” min_height=”none”][WPの] モデレートしてください: “引用された記事タイトル“】
Eメールの本文には、
【投稿 “引用された記事タイトル” への新しいピンバックが承認待ちです。
ウェブサイト: ピンバック送信側の記事タイトル (IP: xxx.xxx.xxx.xxx, xxx.jp)
URL: http://xxx.com/xxx
ピンバック抜粋:[…]ピンバック送信側のリンクテキスト[…]
承認する: http://wpno.jp/管理画面のコメントページ
ゴミ箱に移動する: http://wpno.jp/管理画面のコメントページ
スパムとしてマークする: http://wpno.jp/管理画面のコメントページ
現在1件のコメントが承認待ちです。コメントモデレーション画面を開いてください:
http://wpno.jp/管理画面のコメントページ】
引用してもらったりすると、嬉しいものです。
私は、引用先の記事をチェックします。
ピンバックに対応しているブログでしか自動通知は使えませんが、
相手側に引用した旨を伝えて、チェックしてもらえれば、著作権侵害のトラブルを避けることが出来ます。
また、引用して書いたブログ記事に対して、指摘や補足して貰えることがあれば、なおいいですね。
通知されたピンバックは承認した方がいいのか?
WordPressのコメント欄に貼られるリンクURLには、基本的にrel=”nofollow“が付与されています。
なので、引用先のブログがコチラから送信したピンバック(コメント)を「承認する」にしても、コメント内のリンクがnofollowなので、引用元の記事に対して不利益を与えることはありません。
関連性の高い記事からの被リンクは有益ですが、評価の低い記事からの被リンクは引用先ブログへ何のメリットも与えません。
自身の記事に対してSEO対策をしっかりと行い、引用させてもらった記事へ効果を還元して、Win-Winの関係にしたいですね。
WordPressでピンバックの送受信設定
管理画面の【設定】>【ディスカッション】を開くと、
「投稿のデフォルト設定」に
「✅この投稿に含まれるすべてのリンクへの通知を試みる」の項目があるので、有効化するとピンバックが送信されるようになります。
また、「自分宛のメール通知」に
「✅コメントがモデレーションのために保留されたとき」の項目があるので、有効化するとピンバックを受信したときにメールで通知されます。
補足
リンクを通知する通信技術には、Pingbackに替わるWebmentionという規格もW3Cで上がっています。
Webmentionが標準規格として採用されるかどうかは、まだ分からないようです。
参考にさせて頂いたページ:【メモ】Webmention :HTML5時代のトラックバック
[/fusion_builder_column][/fusion_builder_row][/fusion_builder_container]